都庁爆破

作者:高嶋哲夫宝島社文庫
東京都庁にテロリストが侵入し、33階の展望台を爆破し、一般市民を人質にとる。
救出に向かった消防庁のヘリはロケットランチャーに撃墜され、テロリストの要求に混乱する政府。
政府には任せられないと感じた都知事の岩淵は、独断でSATを救出に向かわせるが、反撃に遭い、全滅する。
政府と都が対立する中、現場を駆けずり回る消防士や公安の刑事と、妻子を人質に取られた元自衛隊員が活躍する。
まるでありきたりのB級ハリウッド映画のような陳腐な展開。
都庁の半分が爆破され、崩壊するシーンや、テロリストのアジトを急襲する場面は臨場感があって面白い。
テロリストの要求はエスカレートし、都庁からサリンを散布しようとするが、元自衛隊員が阻止する。
新幹線で出張する際に、キオスクで買って、移動中に読むような題材の本だ。
その割には内容は濃く、ページ数が多いので扱いには困ってしまう。
力作なのだが、あまりにもストーリーが単純で、先が読めてしまうアンバランスな作品。

都庁爆破! (宝島社文庫)

都庁爆破! (宝島社文庫)