天涯の蒼

作者：永瀬隼介｜実業乃日本社JOY NOVELS
元警官が主人公のハードボイルド小説。面白いが、刺激は弱い。
北関東の地方都市で刑事をしていた古城は、行き過ぎた取調べで容疑者を自殺させてしまう。
古城は退職を余儀なくされ、妻子と別居し、県警近くで、興信所を開いていた。
かつての同僚や、地元のヤクザから罵声を浴びせられる屈辱的な日々。
だが、クラブを経営する夕希子と知合い、地元警察とヤクザが癒着していることを知る。
古城が退職するきっかけとなった事件の被害者は、夕希子の息子の聡と知り合いだった。
自分が警察に嵌められたことに気づいた古城は、かつての同僚達と調査を始める。
そんなとき、ヤクザの組長と若頭が反目を始め、町は抗争の舞台となる。
警察の腐敗を暴こうとした同僚は、何者かに殺害され、古城は警察とヤクザの両方から追われることになる。
ヤクザの抗争に巻き込まれた夕希子と聡を救うため、古城は単身ヤクザが待ち構える場所に乗り込む。
そこはヤクザを殺し合わせ、居合わせた関係者も消してしまおうという警察の罠だった。
この作者の「ポリスマン」が面白かったので、読んでみたが、まあそこそこという内容だった。
面白いけど、「ポリスマン」ほどではない。

天涯の蒼 (ジョイ・ノベルス)