いま、殺りにゆきます2

作者:平山夢明英知文庫
通り魔、DV、ストーカー、拉致、監禁など、思いもよらない暴力に出会う短編集。
東京伝説をはじめとする実話怪談だが、少し量産しすぎで、飽和状態になっているかな?
とはいえ、今回も読んでいて痛くなる話が一杯で、独特の地位を築いていると思う。
口の中に10円玉をぎっしり詰め込まれる話や、エレベータの中で狂ったようにジャンプする男。
女性を巻き添えにして電車に飛び込もうとする男。薬を打たれて身体を解体される話。
ところで、「独白するユニバーサル横メルカトル」が、今年の「このミステリーがすごい」の第一位になった。
かなり異端であぶないストーリーなので、あまり受け入れられないと思うのだが、書店では平積みになっている。
良いのか、これで。この本や東京伝説が売れると、あぶない人が増えるような気がする。

いま、殺りにゆきます(2)

いま、殺りにゆきます(2)