強奪箱根駅伝

作者:安東能明|新潮社文庫
箱根駅伝の本番直前に、神奈川大学陸上部のマネジャーが何者かに誘拐される。
犯人はマネジャーの映像をテレビ局に送りつけ、神大のランナーの一人の出場を中止するよう求める。
さらにそのランナーを、レースの後方を撮影する中継車に乗せるように要求する。
犯人は通信技術に長け、電波をジャックするところを見せつけ、テレビ局に揺さぶりをかける。
犯人の要求が今ひとつ解らないまま、箱根駅伝がスタートする。
レースの描写は緊迫感があるが、ミステリーとしてはイマイチ。
犯人のスキルは高いが、動機は下種だし、警察とテレビ局は無能だ。
この作家の「鬼子母神」も読んだが、高い評価の割りに自分は全然面白いと思わなかった。
大抵の本は面白いと思うのだが、合わない作家って稀にいる。この作家はその典型だ。

強奪 箱根駅伝 (新潮文庫)

強奪 箱根駅伝 (新潮文庫)