紗央里ちゃんの家

作者:矢部嵩角川書店
第13回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。
小学5年生の僕は、夏休みに従姉妹の紗央里の家に遊びに行くのが、恒例行事だった。
だが、直前に祖母が亡くなったことを聞かされ、父と二人で訪れることになった。
豪雨の中、出迎えた叔母は血まみれで、家は異様な匂いがしていた。
紗央里の姿も見えず、叔母に聞くと、「家出をした」という。
僕は洗濯機の下から、切断された指を発見する。「この家は何か隠している」
家捜しを始めると、他の指や歯が出てくる。
夕食はいつもカップ焼きそばで、叔母や叔父の言動はかなりイカレている。
全編にわたって不気味な描写が続くが、会話のかみ合わないところが一番の特徴。
不思議な魅力はあるが、あまり面白いと思わなかった。

紗央里ちゃんの家

紗央里ちゃんの家