聖なる黒夜(上・下)

作者:柴田よしき|角川文庫
ヤクザの大幹部の韮崎が鋭利な刃物で喉を切り裂かれ、ホテルで殺害された。
捜査に乗り出した麻生警部だが、容疑者を見て激しく驚いてしまう。
かつて婦女暴行で逮捕した、ひ弱な青年の山内は韮崎の片腕の企業舎弟と変貌していた。
麻生は4課の及川と競うように、犯人を捜すが、難航する。
だが、麻生の怜悧な推理で謎が一つずつ明らかになる。
長い話だが、ストーリーが面白く、人物描写が巧みで、緊迫感があった。
ただ、麻生、及川、山内、韮崎がホモ、あるいは両刀使いという設定はちょっと引いてしまう。
主人公が男同士で盛るシーンは、正直気持ち悪い。
面白かっただけに、そこだけが残念。

聖なる黒夜〈上〉 (角川文庫)

聖なる黒夜〈上〉 (角川文庫)