ロミオとロミオは永遠に(上・下)

作者:恩田陸|ハヤカワ文庫
環境汚染のため、地球には日本人だけが残された未来が舞台。
膨大な化学物質と産業廃棄物の処理に負われる日本人達。
エリートになるためには、「大東京学園」を卒業すること。
全国各地から選抜された少年達が集まり、寄宿生活を送る。
成績別にクラス分けされ、毎月入れ替えの試験が行われる。
クラスは東京の区の名前がつけられており、「新宿」組が最下層。
学校とは名ばかりの強制労働が強いられ、脱走を試みる少年も少なくない。
徹底的に管理された学園の中に、「アンダーグラウンド」と呼ばれる場所がある。
そこは唯一息抜きできる場所で、20世紀を思い起こさせるものが溢れていた。
道家を目指すアキラと美少年のシゲルが主人公のSF学園小説。
何となく「うる星やつら」を彷彿させるハチャメチャなイベント。
学園の存在に疑問を感じた二人は脱出を決意する。
最近の恩田陸の作品は面白くなかったが、これは良かった。
ただ、少年達の友情を描くと、この人の場合ホモっぽく感じる。

ロミオとロミオは永遠に〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

ロミオとロミオは永遠に〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)