陰日向に咲く

作者:劇団ひとり幻冬舎
最近、平積みになっている単行本で、そそられる本がない。
役者としての興味はまったくなかったが、大槻ケンヂ恩田陸のオビを見て、読んでみた。
短編が5作収録されているが、連作集になっている。
ホームレス志願のサラリーマン。自意識過剰なアイドルオタク。
夢の持てない自称カメラマンの女性フリーター。破滅型のギャンブル依存症
最後は浅草のストリップ小屋で漫才コンビを組む男女。
マイナス思考の塊が、無理にプラス思考で行こうとして、すべりまくる。
特にドツボにはまるギャンブル依存症は、テンポよく狂気が進む。
アメリカ兵をぶん殴った」という言葉が全編のキーワードになっている。
不思議な構成力を感じた。仕方なしに買った本の割には面白かった。
テレビに出るより、こっちでがんばったほうがいいのでは?

陰日向に咲く

陰日向に咲く