ウインクで乾杯

作者:東野圭吾祥伝社文庫
タイトルが作者らしくない、80年代後半のバブル時期の作品。
この時期にどんなことを書いていたのか興味があり、読んでみることにした。
主人公の小田香子は、玉の輿を狙い、パーティーコンパニオンをしている。
(この時点でかなり痛い設定だ)
あるパーティーの終了後、同僚が死体で見つかる。現場は完全密室状態。
警察は自殺と判断したが、彼女は偶然隣の部屋に引っ越してきた刑事と事件を追う。
被害者の出身の名古屋に謎が隠されていると、刑事と共に調査に行くが、
香子が狙っている男性が容疑者に浮上し、被害者の友人も殺害される。
密室のからくりや、ビートルズのテープに隠された謎は面白い。
でも、若い女性を主人公にしたため、話し言葉が古臭く、恥ずかしく感じる。
話の作り方は当時から上手いのは認識したけど、今読むと辛いものがある。

ウインクで乾杯 (ノン・ポシェット)

ウインクで乾杯 (ノン・ポシェット)