青空の卵

作者:坂木司創元推理文庫
悪人が出てこない、異色のミステリー短編集。
外資系の保険会社に勤める坂木には、引きこもりの親友の鳥井がいる。
鳥井はプログラマーとして自宅で仕事をし、坂木以外には心を開かない。
料理が得意な鳥井の家に、坂木は頻繁に訪れ、一緒に食事をとる。
外出を嫌う鳥井をなだめ、坂木は食材を買うためにスーパーに連れ出すリハビリをを続けている。
坂木は優しく、誰にでも話しかける性格で、鳥井は優れた観察眼を持っている。
そんな二人に、日常のささやかな謎を解いて欲しいと依頼人が現れるようになる。
引きこもりの鳥井は、坂木から話を聞くだけで、謎を解決していく。
ストーリーは悪くないのだが、ホモっぽい雰囲気が気持ち悪く感じた。
短編の合間に書かれているポエムのような文章も、自己陶酔かと思う。
読者にあえて、そう思わせるように書いているのかと思った。
本気で書いていたとしたら、どん引きだ。面白いからもう1冊は読もうと思う。

青空の卵 (創元推理文庫)

青空の卵 (創元推理文庫)