仮面山荘殺人事件

作者:東野圭吾講談社文庫
結婚目前に控えた婚約者を事故で失った高之は、数ヵ月後、遺族から山荘に招かれる。
そこには、婚約者の遺族を含めた関係者が8人集まっていた。
夕食の席で、婚約者の友人が、「あれは事故ではなくて殺人だ」と発言。
緊張感が高まっている中で、二人組の銀行強盗が山荘に侵入してきた。
人質となった8人は脱出を試み、様々な策を講じるが上手く行かない。
高之は銀行強盗に協力している裏切り者がいるのではと疑い始める。
その後、ついに人質の一人が密室の中で殺されてしまった。
状況を考えると、銀行強盗は殺人者ではありえない。
婚約者の事故と山荘の殺人を含め、高之と人質達は疑心暗鬼に陥る。
銀行強盗を前にして、お互いを疑いながら、推理を披露しあう人質達。
文庫本で300ページほどの作品だが、スリリングな展開が濃縮されている。
最後のどんでん返しといい、ミステリーとしては傑作だと思う。
騙されたと感じるところは読後の魅力に欠けるけど、面白い。

仮面山荘殺人事件 (講談社文庫)

仮面山荘殺人事件 (講談社文庫)