博士の愛した数式

作者:小川洋子新潮文庫
第1回本屋大賞受賞作品。(いつできたのか、誰がきめたのか?)
数学者の家に通うようになった家政婦とその息子の3人の交流を描く話。
博士はいつも同じ背広に色んなメモをつけている。
何年も前に、交通事故に遭い、記憶が80分しかもたなくなったからだ。
昨日は打ち解けたはずが、翌日は他人として扱われる。
忘れられないために、背広に息子と自分のメモをつける家政婦。
数字を通して語られる話はうんちくがあり、ここが一番面白いと思った。
息子と数学者の共通点は阪神ファンであるが、博士の記憶は未だに江夏が現役だ。
3人一緒に阪神の試合を見に行くところが、盛り上がるところ。
淡々としているが、忘れられることは寂しいと感じさせる作品。

博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)