コンビニ・ララバイ

作者:池永陽|集英社文庫
コンビニを舞台に、淡々とした人間模様を描いた短編集。
オーナーの幹郎は交通事故で妻子を亡くし、抜け殻のようになっている。
その店にはヤクザや水商売の女性、女優の卵、援交する女子高生などが集まる。
オーナーも従業員も客も、心のどこかに傷を抱えている。
「賑やかだけど、乾いている」という理由でコンビニを続ける幹夫。
劇的な展開もなく、ありふれた日常の中のハプニングが語られる。
幹夫を含め、登場人物の心が暖かい。たまにはこういう平和な小説もいい。

コンビニ・ララバイ (集英社文庫)

コンビニ・ララバイ (集英社文庫)