逆流-越境捜査

作者:笹本稜平|双葉社
越境捜査シリーズの第4弾。
ハードボイルドな作家のコメディタッチの異色作だが、結構気に入っている。
警視庁捜査一課特命捜査二係の鷺沼は、冒頭で暴漢に刺される。
彼を救ったのは腐れ縁のコンビで、神奈川県警の刑事の宮野だった。
鷺沼と宮野が今回立ち向かうのは、大物政治家。
権力を利用して、二人を潰しにかかり、窮地に陥る。
だが、鷺沼と同僚の三好と井上や、鷺沼の護衛となった女性刑事の彩香。
元ヤクザでイタリアンレストランの経営者の福富がチームとなり、巨悪に立ち向かう。
破天荒な宮野の行動と言動は、鷺沼との軽妙なやり取りと絡み、テンポが良い。
ストーリーは重いのだが、二人のやり取りがアクセントになっている。
面白かったが、この4作目は、結末を急ぎすぎたように思う。


逆流 越境捜査

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