水底フェスタ

作者:辻村深月|文春文庫
文庫本裏書
湖畔の村に彼女が帰ってきた。
東京に出て芸能界で成功した由貴美。
ロックフェスの夜に彼女と出会った高校生・広海はその謎めいた魅力に囚われ、恋に落ちた。
だが、ある夜彼女は言う、自分はこの村に復讐するために帰ってきたのだと。
村の秘密と美しい女の嘘が引き起こす悲劇。
あまりに脆く切ない、恋の物語。


ロックフェスの町おこしで、活気を取り戻した過疎の村。
村長の息子の広海は、落ちぶれた芸能人の由貴美と出会う。
村で虐待された由貴美は、復讐のために広海を取り込む。
だが、ロックフェスで開けたような村には、ドロドロとした血縁関係が残っていた。


由貴美と広海のラブストーリーだが、主題は閉鎖的な村の秩序を守る話。
最初のPOPな印象から、横溝正史ばりのドロドロとした血縁関係への落差が面白い。


水底フェスタ

水底フェスタ