月は怒らない

作者:垣根涼介集英社文庫
市役所の戸籍係で働く恭子は、3人の男と同時進行で付き合っている。
チンピラの梶原、チャラい大学生の弘樹、警察官の和田。
恭子は自宅に招き、3人とバッティングしないよう、スケジュールを組んでいる。
この作品は、梶原、弘樹、和田の視点から恭子との付き合いが描かれる。
一方、恭子は吉祥寺の公園で、記憶障害の老人と毎週、同じ会話を交わしている。
破滅は近づいているが、恭子の生活は変わらない。
淡々とした流れだが、暴力的な急展開もあり、面白い。
ハードボイルドな作者にしては異質な作品。


月は怒らない (集英社文庫)

月は怒らない (集英社文庫)