警官の条件

作者:佐々木譲新潮文庫
親子3代で警官を務めた一族を描いた大河ドラマ「警官の血」の続編。
3代目の和也は、汚職刑事の加賀谷を退職に追い込んだ。
ここまでは、前作の内容で、和也は一つのセクションの管理職として登場する。
癖はあったが、シンパの多い加賀谷を葬った裏切り者として歓迎されない状態。
覚せい剤マーケットの捜査を始めた和也だが、真相はつかめないまま、失点が続く。
上層部は、警察を追われた加賀谷を再び担ぎ出し、和也と競わせることにした。
10年以上現場を離れていた加賀谷だが、以前の協力者に接近し、真相に迫る。
和也も別ルートで捜査を進め、本丸に近づいていく。


前作に比べると短い作品だが、加賀谷という刑事の生き様は読みごたえはあった。
ただ、前作が余りにも傑作だったので、少し物足りなさも残った。
単独の作品だと思えば、非常に面白い内容。


警官の条件 (新潮文庫)

警官の条件 (新潮文庫)