麒麟の翼

作者:東野圭吾講談社文庫
刑事・加賀恭一郎シリーズ。
東京日本橋の路上で刺殺死体が見つかる。被害者はどこかで刺され、歩いて息絶えた。
容疑者はすぐに見つかるが、直後に交通事故に遭い、瀕死の状態。
容疑者は被害者の会社から派遣切りにあっており、その怨恨が動機だと思われた。
容疑者も死亡し、捜査本部は手仕舞いの雰囲気になる。
だが、加賀は、被害者が死の直前の行動に着目する。


容疑者の同棲相手は妊娠しており、容疑者が人を殺すはずがないという。
被害者の息子は何か隠している。


加賀の地道な捜査で事件の全貌が明らかになる。
地味な内容だが、派遣切り、被害者家族へのバッシングなど、読みごたえはある。
多作にもかかわらず、安定した面白さもある。
でも、傑作はまだかと何かモヤモヤした気分になる。


麒麟の翼 (講談社文庫)

麒麟の翼 (講談社文庫)