早春の化石 私立探偵神山健介

作者:柴田哲孝祥伝社文庫
シリーズ第2弾で、主人公の神山は福島県に移住している。
東京から双子の片割れが失踪したという調査依頼を受け、依頼者に会う。
双子の片割れの佳子は東京でモデルをしていたが、洋子が失踪した。
佳子はストーカーに付きまとわれており、洋子はその巻き添えになったのではという。
そのストーカーは海に飛び込んで自殺し、洋子を殺したという遺書を残していた。
洋子の死体はどこにあるのか、ストーカーは誰なのか。
調査を進める神山は、佳子と洋子の一族の過去のエピソードに突き当たる。
一族の女性に共通する痣に着目した神山は真相に迫る。


過去の因縁を、現在の犯罪にリンクさせる展開は悪くない。
でも、ミステリに大切な驚きの要素は乏しく凡庸な内容だった。
ミステリの多くはこんなものだし、時間つぶしだと思えば、腹も立たない。