蟻の階段 警視庁殺人分析班

作者:麻見和史講談社文庫
小柄な新人女性刑事・塔子が、仲間の刑事たちと難解な殺人事件の捜査に挑むシリーズ2作目。
品川で殺人事件が発生、現場に駆け付けた塔子たちは、不思議な現場に遭遇する。
死体の周りに置かれた意味ありげな遺留品。頭蓋骨に白い花、掛け時計に食器。
被害者の身元は、以前に美術品のオークションに参加していたことが判明。
直後に同じような見立て殺人が起きる。最初の被害者と関係があるようだ。
また、二人は過去に発生した殺人事件に関与している可能性が高まった。


同じころ、警察OBの元刑事に、二人の殺害をほのめかす電話が入るようになる。
彼は、独自に捜査を考えるが、塔子たちにも連絡を入れた。
塔子のグループは元刑事と連携しつつ、調査を進めていく。


読みごたえのあるミステリだが、塔子を取り巻く刑事たちの人間臭さが良い。
シリーズの2作目で、メンバーのキャラも立ってきており、次作にも期待できる。