虹の岬の喫茶店

作者:森沢明夫幻冬舎文庫
妻を亡くし、幼い娘を抱えた陶芸家は、車で虹を追いかけ、岬の喫茶店を訪れる。
店の雰囲気に癒され、再び生きる希望を取り戻す。
老婦人が切り盛りするその店は、片足を失くした犬が店までエスコートしてくれる。
店の裏にはちょっと強面のおっさんがいるが、人には優しい。
店には心に傷を負った人たちが訪れる。
内定がない大学生。借金で仕事と家族を失った経営者。
6つの作品が収録されているが、いずれも面白く、泣かせる。
個人的には5つめの話がたまらなくいい。
バンド活動の挫折と昔の仲間との再開の話だが、過去の自分とダブってしまった。


虹の岬の喫茶店 (幻冬舎文庫)

虹の岬の喫茶店 (幻冬舎文庫)