いつか夜の終わりに
作者:高田侑|双葉文庫
ちょっと不思議な雰囲気の短編集。
「てのひらたけ」は山登りを好む青年が、きのこを口にすることで、異世界に陥る話。
時空を超えた結末は、ちょっと残酷だが、美しい。
「あの坂道をのぼれば」は、妻子を捨て、スナックの女に走った男の話。
転落した人生の終わりに、家に戻ろうとする話で、悲哀にあふれている。
「タンポポの花のように」は幼い頃に父に捨てられた女性の話。
幸せとは言えない人生だったが、廃墟となった遊園地のラストは優しさを感じさせた。
「走馬灯」は失業中の男が、亡くなった父に思いを巡らせる話。
それぞれ、物悲しさがあり、面白かった。
- 作者: 高田侑
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2013/09/12
- メディア: 文庫
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