誰にも書ける一冊の本

作者:荻原浩光文社文庫
主人公の「私」は函館で生まれ、大学進学を機に上京する。
広告代理店に勤務し、32歳で独立し、広告代理店を経営するようになった。
40歳の時に、小さな賞を受賞し、作家としてデビューするが、3冊目をなかなか出せないでいる。
父の容体が悪化し、「私」は函館に帰郷する。
母親から父が書いたという原稿用紙を渡され、読み始める。
父の人生と、「私」の現在が交互に描かれる。

家族との絆、地方の格差問題をうまくまとめていて、気づかされることも多かった。
150ページほどの掌編で、すぐに読むことができた。
悪くないが、この作家にしてはあまりよくない出来だと思った。


誰にも書ける一冊の本 (光文社文庫)

誰にも書ける一冊の本 (光文社文庫)