偽りのスラッガー

作者:水原秀策双葉文庫
文庫本裏書
かつてスター選手だった秋草隼は、膝の故障で引退した。
再手術し、人目を避けて寂れたバッティングセンターに通うものの、四年が経ち、選手としての夢は消えかけている。
そんな秋草に旧知の球団GMから意外な話を持ちかけられた。
ある大物選手に、ドーピング疑惑があるらしい。
じび疑惑の真相を突き止めるため、秋草に選手として内部から調査をしてもらいたいという。
一度は断ったが、現役復帰への思いに抗えず、秋草はスパイを引き受けることに。
スポーツ界の闇と再起をかけた男の奮闘を描く野球ミステリーの傑作。


スター選手が野球をできなくなる悲哀は痛いほど伝わってくる。
ドーピングに対する疑心暗鬼も周辺の装置の配置や設定がうまい。
面白い作品なのだが、主人公が再チャレンジするところは、無理があるな。


偽りのスラッガー (双葉文庫)

偽りのスラッガー (双葉文庫)