硝子の鳥

作者:新堂冬樹|角川文庫
公安の美貌刑事として、身分を偽り、潜入捜査を続ける梓。
新宿署のマル暴の刑事でありながら、ヤクザの饗応を受ける悪徳刑事の佐久間。
新宿を麻薬で牛耳ろうとする朝鮮人ヤクザの李。
ストーリーは、3者の対決がメイン。
李はあくまで冷酷で、佐久間を力でねじ伏せる。
佐久間は、梓の殺害を命じられ、激しく動揺する。
梓は、自分の知らないところで動いていた協力者に不信感を持つ。


そこそこ面白い内容だった。動物を使った残酷な描写もある。


ただ、過去の作品を読んでいると、ストーリーの引き出しが見え見え。
最近はハズレが多いが、これはちょっとマシな程度。
もう、「無限地獄」や「カリスマ」や「鬼子」のような傑作は期待できないのか?
ちょっと寂しい気分になる。