死に金

作者:福澤徹三文藝春秋
末期がんで死を待つだけの52歳の矢板
彼は闇金で巨額の財産を手にしたが、遺産はどうなるのか関係者は気になっていた。
若いころからつるんでいたヤクザの飯島。
ごく短い期間に矢板の妻だった浩美。
飯島の親分の辰野。
飯島を差し置き、経済力でのし上がろうとする若い刈谷
4人は明らかに矢板の財産を狙い、けん制しあっている。
矢板は遺産の在りかを話すことはしない。
寝たきりになった矢板の周りで、焦り始めた4人はそれぞれが行動を起こす。


意外な結末が待っているが、作者にしてはあまりいい出来の作品ではない。
それでも、そこそこ楽しめた。
だが、帯に書かれている一般読者の声は詐欺だと思わせる。
これが泣ける作品なのだろうか?感動的なラストシーンはどこにあるのだろうか?
帯に対して、強烈な違和感。


死に金

死に金