写楽 閉じた国の幻(上・下)

作者:島田荘司新潮文庫
浮世絵師東洲斎写楽は誰なのかという謎を解き明かすミステリ。
東大を出て、浮世絵の研究をする佐藤は、写楽の肉筆画と思われる絵を発見する。
だが、息子を六本木の回転ドアの事故で失い、妻と妻の実家から絶縁を突きつけられる。
学会でも出世できなかった佐藤は、絶望のあまり自殺をしようとする。
佐藤を救ったのは、美貌の東大教授の片桐だった。
佐藤は片桐のサポートを受け、写楽の謎に迫っていく。

写楽は誰なのか?
主人公が落ちるところまで落ちて、追及を始めるスタートは好い。
ただ、江戸時代のエピソードを間に挟むのはちょっと冗長だ。
肝心の謎解きの部分は、大いに驚かされる。
だが、これは証明するのはむつかしいだろうな。
ミステリとして面白く、長さは感じなかったが、モヤモヤする内容。


写楽 閉じた国の幻(上) (新潮文庫)

写楽 閉じた国の幻(上) (新潮文庫)