孤闘

作者:上田秀人|中公文庫
安土桃山時代に西国無双とうたわれた武将の立花宗茂の話。
高橋紹運の長男として生まれ、名将の立花道雪の養子となり、裎千代と結婚することになる。
立花家の家督を継いだ宗茂だが、家中の信頼はなかなか得られない。
主家である大友家は島津の進攻を許し、高橋紹運は千に満たない兵で籠城し、玉砕する。
次のターゲットとなった立花宗茂は、寡兵ながら、訓練された鉄砲隊を組織して、凌ぎきる。
豊臣秀吉に認められ、大名としてとりたてられる。
その後、朝鮮出兵に駆り立てられ、転戦するが、多くの家臣を失う。
秀吉の死後に起きた関ヶ原の合戦では、西軍として、大津城を攻略する。
だが、本隊は破れ、宗茂は改易される。
武将としての器量を徳川家康も評価しており、数年後また大名として復帰する。



史実に沿った作品で、KOEIの「信長の野望」をプレーしていたら、ぜひとも家臣にしたい人物だ。
立花家を継ぐまでの苦労と、朝鮮出兵の過酷な戦闘は丁寧に描かれている。
大名として出世してからは、様々な武将と交流する。
魅力的な武将のはずだが、この作品もKOEIの「信長の野望」以上の発見はなかった。


孤闘 - 立花宗茂 (中公文庫)

孤闘 - 立花宗茂 (中公文庫)