主よ、永遠の休息を

作者:誉田哲也実業之日本社文庫
新聞記者の鶴田は、偶然コンビニ強盗に遭遇し、犯人逮捕に協力する。
犯人を捕まえた時に出会ったコバヤシという男性から、ヤクザの事務所に不穏な動きがあると聞く。
池袋にあるヤクザの事務所を張っていると、10数年前の女児殺害事件の実録動画が残っていることを知る。
一方、コンビニの強盗に巻き込まれた、桐江は過去に誘拐された経験があり、そのことがトラウマになっていた。
コバヤシと名乗る男は、娘の友人を誘拐で殺害されていた。
女児殺害の動画を追う鶴田に、コバヤシと桐江が絡み、さらに桐江に迫るストーカーが現れる。
コバヤシと桐江のややこしい過去に切り込んでいく鶴田は、事件の真相に迫る。



宮崎勤の事件をベースにした作品で、暗い雰囲気に満ちている。
この作家がデビューする前の習作がベースになっているが、猟奇性と悲惨さは異質だ。
それでも、会話の軽妙さとスピード感があり、面白かった。


主よ、永遠の休息を (実業之日本社文庫)

主よ、永遠の休息を (実業之日本社文庫)