デパートへ行こう!

作者:真保裕一講談社文庫
リストラされ、妻子にも見放され、生きていく希望を失った中年男性。
不倫の末、自分の勤めるデパートに損害を与えようとする女性社員。
警察からドロップアウトし、ヤクザから追われる元刑事。
市長である父親の汚職が発覚し、彼女と東京に出てきた高校生。
営業を終えた銀座のデパートに、これらの怪しげな人たちが集い、暗闇の中でニアミスを繰り返す。
このデパートでは、合併話が進んでおり、創業者の3代目社長が追い出されそうになっていた。
社長はふとしたきっかけで、この本店の警備員たちと行動を共にすることになる。
それぞれが、勝手な行動をすることで、深夜のデパートは収拾のつかない事態となる。
だが、夜明けが近づくと、解決に近づき、感動的なラストシーンが用意されている。


この人の作品はどうも相性がよくないようだ。「ホワイトアウト」「奪取」は面白い。
この作品も面白い。でも、イマイチのめり込めない。
同じような作家に浅田次郎がいる。
何だろう?毒気が足りないのかな?