太閤暗殺

作者:岡田秀文|双葉文庫
老齢の豊臣秀吉に秀頼が生まれ、関白の秀次は微妙な立場に置かれてしまう。
秀吉の意をくむ石田三成前田玄以は、秀次を失脚させるために、謀を巡らせる。
一方、秀次の近親である木村常陸介は、秀次を盛りたてるため、秀吉の暗殺を企てる。
常陸介は、以前に手助けした盗賊の石川五右衛門を頼る。
五右衛門は前年に釜ゆでで処刑されていたが、実は常陸介の手により逃されていた。
そのことを知る玄以は、常陸介の行動に監視をつける。
大金の報酬を提示された五右衛門は、秀吉の暗殺を引き受ける。
だが、玄以と三成はその企みを察知し、五右衛門が伏見城に忍びこむ前に捕縛しようとする。
騙しあいの末、ついに五右衛門一味は伏見城に潜入する。


スリリングな内容で、クライマックスも盛り上がる。
面白いのだが、五右衛門の人となりの描写が弱く、手下も描き切れていない。
どんでん返しもあるが、これはたぶんこうなるのではと予想していた内容だった。


太閤暗殺 (双葉文庫)

太閤暗殺 (双葉文庫)