太平洋戦争最後の証言 第二部 陸軍玉砕編

作者:門田隆将|小学館
太平洋戦争で、兵士として戦った人たちの多くは大正時代に生まれている。
終戦の年に33歳から19歳の人たちだが、実に七人に一人が戦死している。
そんな戦争の中で、激戦地を生き延びた老人の証言で構成されている。
この人たちもすでに80代の後半から90歳になろうとしている。
タイトル通り、最後の証言になるだろう。
この作品は太平洋戦争で激戦となった戦場をピックアップしている。
ガダルカナルニューギニアインパールサイパン、レイテ、ルソン、硫黄島、沖縄。
最後の占守島終戦後に起きたソ連との戦いであまり知られていない。
勇ましい戦闘シーンの回顧はあるが、大半は補給の欠如による飢えに苦しむシーンだ。
証言者が将校ではなく、一般の兵士だから語られるリアリティがある。
戦争の悲惨さを伝える貴重な記録だ。


太平洋戦争 最後の証言〈第2部〉陸軍玉砕編

太平洋戦争 最後の証言〈第2部〉陸軍玉砕編