MIST

作者:池井戸潤双葉文庫
中部地方の標高500メートルののどかな田舎町で、交番勤務する五郎。
彼は近くの中学の教師の菜月に惚れていたが、なかなか距離は縮まらない。
そんな町で一人の経営者が死体で発見される。自殺か、他殺か?
小さな町には街金の怪しげな連中が宿泊しており、五郎は殺人だと思う。
五郎は数年前に東京で起きた「中野霧事件」という連続殺人事件に共通点を見出す。
だが、捜査陣は五郎の意見を取り入れない。すると、次の殺人事件が発生。
事件の中で描かれるスーパーを営む家族の確執、不倫関係を続ける中学教師。
捜査陣の裏をかき、新たな死体が発見される。彼は「中野霧事件」を取材していた新聞記者だった。


この作者には珍しく、猟奇殺人事件を扱っている。
いつもの経済ジャンルではないが、面白く読んだし、犯人は意外だった。
作家としての力量を感じさせる作品。


MIST (双葉文庫)

MIST (双葉文庫)