訣別の森

作者:末浦広海|講談社文庫
第54回江戸川乱歩賞受賞作。
北海道の北見でドクターヘリを操縦する元自衛隊員の槇村は、知床で墜落した取材ヘリを救出する。
そのヘリにはかつての部下の一恵が乗っていた。不自然な墜落に槇村は疑問を持つ。
だが直後に、搬送先の病院から一恵が姿を消し、信頼のおける上司も行方不明となった。
槇村には部下の不祥事で、自衛隊を罷免された過去があった。
そのころの関係人物が姿を消し、自衛隊も不審な行動を取っている。さらにロシアマフィアの暗躍。
槇村は独自にかつての仲間の行方を追い始める。
ヘリによる救急医療、知床の環境破壊など、社会派の側面もあるミステリ。
そこそこ面白いが、賞を取るほどの作品でもないと思う。
ここに書かなければ、数年後には読んだことも忘れているだろう。


訣別の森 (講談社文庫)

訣別の森 (講談社文庫)