判決の誤差

作者:戸梶圭太双葉文庫
裁判員制度により選ばれた市井の人々。
だが、一癖も二癖もある人たちが選ばれた。
大手広告代理店に勤務し、妻帯しながら、ナンパに励む社員。
介護士をしながら、自殺願望のある低所得労働者。
生活保護を受けながら、パチンコに熱中する中年男性。
親から受け継いだマンションの家賃収入で、楽器の衝動買いをする躁鬱病患者。
女子中学生に恐喝されている引きこもりニート
落ち目のグラビアアイドル。
この6人が、足立区で起きた女子中学生の惨殺事件の審理を行うドタバタ劇。
相変わらず、低所得のバカをこき下ろす表現は毒が混じっている。
レイシストなのかと思わせるが、この人の作品はまともに思える人も実は狂っている。
久々にこの作者の作品を読んだが、相変わらず罵詈雑言は冴えている。
でも、ストーリーはイマイチ。たぶんこうなるのだろうと予測できる結末だった。


神保町の三省堂で買ったのだが、作者のサインが書かれていた。
あまり上手くないイラストと、雑なサイン。
ありがたみは感じない。

判決の誤差 (双葉文庫)

判決の誤差 (双葉文庫)