太平洋の奇跡

作者:大石直紀|小学館文庫
太平洋戦争のサイパン島玉砕の後、終戦まで舞台を指揮し続けた大場栄大尉の話。
今年の2月に映画が公開される、そのシナリオのような本。
大場大尉のエピソードは伊藤正徳の「帝国陸軍の最後」にも取り上げられている。
映画化するにあたって、ヒューマニズムの部分をかなり盛り込んでいるように思う。
ただ、戦争の悲惨さや、玉砕後のサバイバルの過酷さはあまり伝わってこない。
無惨な死体や劇的な死の描写は少ないし、かなり緊張感の欠ける内容だった。
この内容なら、映像の方も期待できそうにない。タイトルが大げさすぎる。

太平洋の奇跡〜フォックスと呼ばれた男〜 (小学館文庫)

太平洋の奇跡〜フォックスと呼ばれた男〜 (小学館文庫)