正義のミカタ

作者:本多孝好集英社文庫
蓮見亮太は筋金入りのいじめられっ子で、一念発起して、大学に入学する。
だが、入学直後に亮太をいじめていた同級生も同じ大学に入学していた。
早速イジメにあう亮太だが、トモイチというボクサーに助けられる。
トモイチは同じ大学で、「正義の味方研究会」というサークルに入っていた。
亮太は半ば強制的に「正義の味方研究会」に入会させられる。
トモイチから暴力の防御の仕方を習い、大学内で起きるトラブルを解決していく。
そんな亮太に、元いじめられっ子のハザマという先輩が接近してくる。
ハザマは地味な印象だが、裏でネットワークビジネス大麻の栽培をしていた。
ハザマに魅入られる亮太だが、「正義の味方研究会」の活動のために、裏切ってしまう。
自己嫌悪に駆られた亮太は「正義の味方研究会」を脱会しようとする。
イジメで心に傷を負った少年の再生の物語で、面白かった。
でも、現実はこんな簡単にイジメから脱却はできないし、救ってくれる人もいない。
ファンタジーとしても甘すぎるかな。希望は感じるけど。

正義のミカタ (集英社文庫)

正義のミカタ (集英社文庫)