K4

10数年以上前の話だけど、大阪の兎我野町のBAR「K4」には頻繁に顔を出した。
バブルがはじけてしまった後だが、当時はその実感はなかった。
チャージも酒も料理も値段は高く、それでも雰囲気はよかった。料理もおいしかった
遅い時間に行くと芸能人が隣の席に座っていたりして、普通に話をすることもあった。
でも、自分はこの店に行くのは、平日のオープン直後が多かったように思う。
客もいない暗い店に入ると、スタッフは暇そうにしていたけど、だらけた雰囲気ではなかった。
ノーゲストのカウンターに座り、ギネスをチェイサー代わりにして、タンカレーのショットを3杯飲む。
あてはビーフジャーキー。時々、店の人と話をして、1時間弱の滞在で店をでる。
これで4千円ほどのお勘定。若かったし、粋がりたかったのだろう。
今、昔を思い出すと、無駄な金の使い方をしたなと思うが、覚えているということは無駄でもない。
あのころ、親しくなったスタッフとは大阪に帰った時に、時々消息を確認するが、会うことはない。
近くには末野興産の緑の電照がまだ残っていたな。
スタッフ以外に、言葉を交わすようになったお客さんは、死んでしまった人も多い。