償い

作者:矢口敦子幻冬舎文庫
自らの医療ミスと、息子の病死と妻の自殺という自責の念で、ホームレスとなった元医師の日高。
流れ着いた埼玉の光市で、以前に命を救った中学生の真人と出会う。
直後に発生した連続殺人事件。最初の被害者は火災現場で無理心中をしたと思われる家族だった。
第一発見者となった日高は、刑事の山岸の依頼で探偵となる。
その後、身体障害者や高齢者がナイフで刺し殺され、日高の仲間のホームレスが焼き殺される。
殺人現場で頻繁に目撃される子供が、真人では無いかと疑いを持った日高は過去を調べ始める。
ホームレス探偵が弱者を襲う少年犯罪に立ち向かうというあらすじだが、自分はそんなに面白いと思わなかった。
ストーリーは悪くないのだが、展開がダラダラしすぎで、犯人の設定もひねりがなかった。
ここ数年で本屋の店員が文庫本のオビを書いたりしているが、大抵は期待ハズレだ。
この小説もそんな本だった。

償い (幻冬舎文庫)

償い (幻冬舎文庫)