ロスト・チャイルド

作者:桂美人|角川書店
本年度の横溝正史ミステリ大賞受賞作。
法医学の監察医の神ヒカルのもとに、美しい女性の死体が運び込まれる。
その直後、外国人のギャングが押し入り、ヒカルは人質となってしまう。
ヒカルはSATに救出されるが、米国の遺伝子治療の会社が暗躍していることを知る。
今年は2作が大賞を受賞したが、出来がひどすぎる。
主人公が警察の幹部と友達で、死体にさわると犯行の全容がわかるというのも余りにも安易。
なぜ、この程度の小説が大賞を獲るのだろうか?
もう一つの大賞受賞作の「首挽村の殺人」も出来はひどかったが、これはもっとひどい。
選者の評を読むと、2作ともあまり評価されていない。
でも、オビには綾辻行人桐野夏生の絶賛の言葉が書かれている。
これを売ろうとするのは角川書店の詐欺的商法だと思う。
大賞受賞作品ということで、三省堂でも平積みとポップで飾っていたが、「お前らこれ、読んだんか」と非難したい。