邪魅の雫

作者:京極夏彦講談社NOVELS
京極堂シリーズの8作目。全作読んでいるが、そろそろ限界か?
昭和28年に勃発する毒殺事件。連続殺人なのか、偶然なのかわからない。
縄張り意識むき出しに、別々に捜査をする警視庁と神奈川県警。
今回の主人公は青木刑事と、探偵の益田。
それから瓶に入った毒の魅力に取り付かれた二人の男。
相変わらず、分厚い本で、800ページを越えている。
読みにくいのが致命的だと思う。内側の字が斜めに見える。
面白いから読んでいるのだが、どうしても以前の作品と比較してしまう。
読み返すほど面白かったのは、4作目の「鉄鼠の檻」までかな。
魅力はあるが、面白さと薀蓄はだんだんと薄れているように思える。
これも長すぎるからだろうな。
それより、榎木津をけなしているようで、実は賛美している文章が鼻につく。
最後も何だ?メロドラマにしたかったのか?

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

邪魅の雫 (講談社ノベルス)