フェイク

作者:楡周平|角川文庫
3流私大を卒業した陽一は、15万円の給料で銀座の高級クラブでボーイをしている。
生活は苦しく、素人童貞だが、新しく入店したママの麻耶と出会い、生活は一変。
友人を巻き込み、ワインの中身を入れ替える詐欺に手を染めるようになる。
月に百万以上の金を手にした陽一。だが、上手い話は続かない。
首謀者の貿易会社の社長は脳卒中で倒れ、友人のギャンブルの借金の連帯保証人になる。
借金取りに追い込みをかけられ、絶体絶命のピンチになった陽一。
ここで、麻耶からまた救いの手が差し伸べられる。
次は企業脅迫と競輪を舞台にした詐欺。電話を使い、オッズを吊り上げる手法は新鮮だ。
ここで陽一は1億円を手にするが、麻耶ママはさらに多くの金を稼いでいた。
最後の詐欺は株の空売り。陽一も含め、男が情けなく、女がしたたかなコン・ゲーム。
軽く読めて、面白かった。

フェイク (角川文庫)

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