見果てぬ夢
本棚にあった、島田荘司の「御手洗潔のダンス」を再読。
その中に「ラ・マンチャの男」のシーンが出てくる。
『不可能を夢み、無敵の敵に挑む。
堪え得ぬ悲しみに堪え、勇者も尻込みする地に行く。
正せぬ誤りを正し、遠くより清きを愛す。
疲れきった腕で、届かぬ星に手を伸ばす。
これが私の旅だ。
星にしたがい、いかにかなわぬ夢でも、いかに遠くとも、信じる正義のために戦う。
何故の問いも、休みもなく。
この栄光の旅に背を向けなければ、死しても魂は安らかに眠ろう。
世の中も少しは良くなろう。
男は笑われ、傷つき、しかし最後まで戦う。
届かぬ星に、手を延ばすのだ。』
ここ何年か、体調は優れないけど、平和な生活を送っていると思う。
大阪から東京に移り住んだけど、トラブルもない平穏な日々が続いている。
学生時代に否定していた、平凡な日々と小市民的な生活。
年をとるにつれ、まあいいかと諦めの気分も強くなっている。
このままで良いのかという焦燥感はあるが、気力は萎えてきている。
まだ、がんばれるだろうか?
- 作者: 島田荘司
- 出版社/メーカー: 講談社
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