女神

作者:明野照葉光文社文庫
誰もが振り返る美貌に、完璧なプロポーション
営業の成績もダントツの沙和子は、人当たりもいい完璧な女性。
同じ営業部の真澄は、あこがれながら、観察を始める。
すると、ふとしたときの表情の変化や、頻繁にメモをとっていることに気づく。
何か秘密がありそうだと感じた真澄は、友人の由貴と調査を始める。
だんだんと暴かれていく沙和子の過去には、犯罪の匂いがしていた。
冒頭から完璧な女性として描かれているが、途中からだんだんと病んだ本性を現す。
4年前に行方不明になったl息子を探す江上が現れてからは、破滅寸前になる。
最後に明かされる沙和子の変身願望のきっかけとなった悲惨な事件。
独りの女性の病理を、様々な角度から描き、スリリングで面白い小説だった。
今までに読んだことのないタイプのミステリーだ。

女神 (光文社文庫)

女神 (光文社文庫)