自慢本

会社代表の肩書の人と話をする機会がたまにあるが、皆貫禄を感じさせる。
でも、タイプは自慢する人としない人の2つに分かれるような気がする。
どちらに好感を持つかと言えば、当然自慢しない人だ。
話のネタとしては、自慢する人の方がエピソードを欠かない。
何度か遭遇したのは、自分のサクセスストーリーを本にして、配っている人。
年寄りならわからんでも無いが、若い人だと精神構造がどうなっているのかと思う。
内容は苦労話が含まれていても、所詮自慢話のオンパレード。
本人には社会に対する使命感めいたものがあるのだろうが、渡された方は迷惑だ。
適当に斜め読みして、「あっ、自慢している」と思う箇所には赤線を引いてみる。
それを職場のライブラリーに飾っているが、誰も読もうとしない。
出版社も罪なことをする。本人以外には資源の無駄だと思うのだが。
元々ビジネス書には興味が無いし、この手の自慢本は、シチュエーションが違っても、内容は似ている。
誰もが嫌がる仕事を腐らずにやったとか、不可能と言われた仕事を成功させたとか、夢を諦めないとか。
そんな成功者の奇麗事は退屈だ。
逆に、後ろ暗いことが赤裸々に綴られていたら、読もうかとは思うけど。
例えば、「同期のライバルを蹴落とすために、上司にこんな告げ口をした」とか、
「融資先を騙した」とか、「立場の弱い取引先に無理強いをした」とか。