こどもの一生

作者:中島らも集英社文庫
瀬戸内海の島にある病院に集まった5人の男女は、睡眠治療で10歳の子供に戻る。
病院には院長と看護婦の二人だけで、島には他の人はいない。
10歳のころに戻った男女だが、社会的地位にあることは意識の下に残っていた。
そのうちに社長のみっちゃんは横暴さを発揮し始め、他の四人は策を講じる。
架空の人物を作り出し、みっちゃんを仲間はずれにしようとするが、
その架空の人物が嵐の夜に、現実に現れ、病院内で虐殺を始める。
オビに超B級ホラーとあり、その通りだと思う。
この人の作品は生き様がそのまま投影されていて、糞みたいな作品も多い。
何となく手に取った、「ガダラの豚」は奇跡的な傑作だった。
これを読んだから、彼の作品は目を通すようにしている。
ガダラの豚」を読んでいない人には面白く思えるかもしれない。

こどもの一生 (集英社文庫)

こどもの一生 (集英社文庫)