天使の代理人(上・下)
作者:山田宗樹|幻冬舎文庫
助産婦の冬子は数え切れないほどの堕胎手術に関わってきた。
だが、ある時の手術で生きている胎児を目にして、中絶反対運動に目覚める。
自費出版で本を出すが、全く売れない。ただ、テレビ出演をきっかけに同調者が集まる。
医療ミスで中絶させられた有希恵は、中絶をキャンセルした同名の妊婦を探し出そうとする。
エリート行員の弥生は、結婚せずに自分の子供を得る手段を探す。
中絶問題を問う作品で、作者の持ち味のサスペンスの要素も強い。
面白い作品だが、「嫌われ松子の一生」や「黒い春」に比べると劣る。
主要な登場人物のほとんどが女性というのが、緊迫感を欠いているのかな。
偽善的な感じもした。
- 作者: 山田宗樹
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 文庫
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