町長選挙

作者:奥田英朗文藝春秋
イン・ザ・プール」「空中ブランコ」に続く、精神科医伊良部一郎の第三弾。
4篇の作品が収録されているが、明らかに実在の人物がモデルとして登場する。
ナベツネホリエモン黒木瞳。面白いのだが、少しやりすぎかなと思う。
前作までの、普通の市井の中の人たちとのやり取りだけでも十分面白かった。
有名人を弄るのもいいのだが、ホリエモンは今塀の中だしな。
面白いけど、少し納得がいかなかった。でも最後の「町長選挙」は面白かった。
伊豆諸島の離島に赴任した、東京出身の若い公務員が巻き込まれる災難の話。
島は4年に一度の町長選挙で、勢力が二つに分かれている。
公務員は、どちらかにつくように強制され、両方から賄賂を受け取ってしまう。
そこに伊良部が登場。町長選の決着のつけ方が面白かった。
何となく名作の「サウスバウンド」を彷彿させる。

町長選挙

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