ダイスをころがせ(上・下)

作者:真保裕一新潮文庫
会社を飛び出し、衆議院選挙に打って出る二人の男を描いた青春小説。
子会社出向を命じられた屈辱から、商社を辞めた健一郎は妻子と別居し、
ハローワークを巡り歩く日々を送っていた。
そんなところに高校時代のライバル達彦が現れ、彼に協力を要請する。
「次の衆議院選に立候補するから、秘書として手伝って欲しい」
達彦の情熱に押され、故郷の静岡で選挙運動に入った二人。
同級生達が集まり始め、盛り上がるが、無所属で金もコネもない。
おまけに達彦の祖父が戦時中に就任していた知事の汚職を暴かれる。
周りの妨害も激しくなり、果たして達彦は当選することはできるのか?
理想に邁進する二人の姿は青臭すぎるが、立ちはだかる様々な障害が面白かった。
選挙にかかる金や、ライバル陣営からの嫌がらせなどはドキュメンタリーみたい。

ダイスをころがせ!〈上〉 (新潮文庫)

ダイスをころがせ!〈上〉 (新潮文庫)