ララピポ

作者:奥田英朗幻冬舎
6人の情け無い人間を取り上げた短編集だが、実は連作になっている。
対人恐怖症のフリーライターがデブのテープリライターと出会う話から始まる。
その後出てくるのは、風俗専門のスカウトマン、専業主婦のAV女優、
カラオケボックスの店員、官能小説家と続き、デブのテープリライターで〆。
全編に繰り広げられる、どうしようもなく、止めようのない性衝動がテーマ。
この作家は気弱な人間が追い詰められるシーンを描くのが上手い。
カラオケボックスの店員は、初期の「最悪」を髣髴させる。
面白かったけど、この人にしては普通の内容かな。

ララピポ

ララピポ